物流・ロジスティクス業界に特化した人材紹介!需要が高い理由とは?

2017年現在の労働市場の動向

2017年現在の労働市場の動向について簡潔にまとめます。

ご存知の通り日本は少子高齢化社会となっております。総務省が2017年9月に発表した2016年の人口推移統計によると、日本の人口は6年連続減少、減少幅は6年連続広がっている事がわかりました。更に、65歳以上の割合は4人に1人を超え27%となりました。これにより、日本の労働力の減少と高齢化が顕著に表れてきています

一方、日本の失業者数はというと、87か月連続で減少していると総務省が2017年8月に発表しました。ですが労働人口(15歳~64歳)の減少も伴い、同じ月の有効求人倍率は1.52倍という数値を示し、バブル期(1.46倍)を超える高水準を記録しました。つまり日本は今バブル期を超える売り手市場となっていると言えます。

労働人口は年々減少していき、失業者は減っているが人が欲しい。この様な現在の日本の現状をまとめると以下の図の様になります。

この様に、現在の日本の労働市場が招く結果は、労働力獲得競争の激化です。
どの産業も人手が足りておらず、限られた母数の中からより優秀な人材を獲得しようと必死となっています。この状況の中、需要が高まっているのが人材紹介会社です。

人材紹介会社とは、採用を行う企業に対し、条件にあった候補者(求職者)を紹介する採用支援サービスを行っている会社です。人材紹介会社の詳しい仕組みはコチラ

企業は人材獲得競争を勝ち抜く手段として、人材紹介会社のサービスを利用しています。
一方、求職者にとっても人材紹介サービスが新たな転職サービスとして定着してきています。

図:求職者が求職活動にあたって利用している方法まとめ

上記のグラフは2016年に厚生労働省が行った「民間人材ビジネス実態把握調査」の中の、求職者が求職活動中に利用した方法の上位6つをまとめたものです。細かく見ると、厚生労働省が運営するハローワークを利用する求職者が多いように見えますが、グラフのオレンジ色で表されている3つは、全て民間の人材会社の行っているサービスです。

図:求職者が求職活動にあたって利用している方法(30代以下)まとめ

また、30代以下だけで見ると、ハローワークを超えてweb求人サイトを利用する人が最も多いことがわかります。
これらのグラフから、人材紹介をはじめとした人材サービスが求職活動中の利用媒体の上位を占めており、尚且つ若い人材ほどその傾向が高いことがわかります。

この様に、企業側からと求職者側からの双方から需要が高まっている人材紹介業ですが、2017年現在、最も人材紹介サービスを必要としている市場はどこなのでしょうか。
ホテル業界や、介護業界も人材不足の影響を受けている業界ですが、物流・ロジスティクス業界も、最も人手不足の影響を受けている業界の1つです。
本記事では、人材紹介を始めるにおいて需要の高い物流・ロジスティクス業界に特化することのメリットをわかりやすく解説していきます。

物流・ロジスティクス業界の動向と今後

では何故、物流・ロジスティクス業界こそ最も人材紹介の需要が高い業界の1つと言えるのかを解説していきます。
2017年10月、大手運輸会社がサービスの縮小、料金の値上げを発表しました。実に27年ぶりの料金改正でした。この背景には間違いなく人材不足が影響しています。
特に深刻なのが輸送業であるドライバーであり、具体的には2020年までにドライバーは10万人を超える人材不足が予測されています。
そんな中、サービスの需要は拡大し続けています。
2017年4月の経済産業省の発表によると、2016年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、15.1兆円(前年比9.9%増)まで拡大した事がわかりました。
また、BtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模において、広義BtoB-ECは291兆円(前年比1.3%増)まで拡大した事がわかりました。

※広義電子商取引(広義EC)とは・・・
コンピューターネットワークシステムを介して、商取引(受発注)が行われ、かつ、その成約金額が捕捉されるものを指します。

図:消費者向け電子商取引 市場規模推移

※電子商取引とは・・・
コンピュータネットワーク上での情報通信システムによって商品やサービスを売買したり分配したりすることです。一般的に「ネットショッピング」と呼ばれているサービスを指します。

ご存知の通り、現在あらゆるものがネットで買える時代になりました。また、2012年からフリマアプリの登場により、消費者向けの宅配サービスがより身近なものとなり、この6年間で市場規模が約2倍にまで拡大しました。今後もさらに拡大が予測されることでしょう。

人材紹介業を立ち上げる際には、

①需要の高い市場で今後も拡大が予測される。
②人材不足の影響を受けおり、人材獲得に力を入れたい。

というような条件に当てはまる業界に特化することが望ましいです。これら2つを十分に満たす事から物流・ロジスティクス業界に特化した人材紹介業は非常に効果的だと言えます。

物流・ロジスティクス業界の仕事とは

これまで輸送業に焦点をあてて説明していきましたが、物流・ロジスティクス業界の仕事は輸送業だけではありません。ここでは、実際に物流・ロジスティクス市場に参入しようとした際に、どんな職種があるのか簡潔にまとめていきます。

*物流*

まず、物流の業務は大きくわけて6つに分類することができます。

 

・保管(倉庫)業

保管(倉庫)業は、日常生活や産業活動に欠くことのできない重要な商品や物資を、届ける時期の調整が完了するまで安全に保管し、物資の安定供給を図る業務です。

・荷役業

物品を輸送する、保管する際の積み込みや荷下ろし、倉庫へのしわけ、輸出入品の通関手続きを行う業務です。

・流通加工業

流通過程において商品の価値を高めるために様々な加工を施す業務です。送り主からの委託を受け、物流センターあるいは倉庫でラベル貼り、値札づけ、ないしは商品のセット組みなどを行います。

・包装業

精密機器や陶器など壊れやすいものや、わずかな傷が品質に大きく影響する荷物に梱包材や包装材で包む業務です。

・輸送(配送)業

決められた時間、場所に商品を運ぶ業務です。ドライバーがこの業務にあたります。物流業の中でも最もイメージのしやすい業務なのではないでしょうか。

・情報管理業

「輸送中の荷物が現在どこにあるか」といった追跡サービスや、経路・温度・湿度などの輸送状況を確認・記録・管理する業務です。

*ロジスティクス*

一方ロジスティクスとは、サプライチェーンと呼ばれる供給連鎖管理業務の一部をさします。物流における生産地から消費地までの全体最適化を目指して管理、コントロールを行う業務です。各業務の作業スピードの改善や、エラーやトラブルの回避など、如何に生産性を上げられるかをマネジメントします。

物流・ロジスティクス業界に特化した紹介会社のサービス一例

市場規模が拡大し続けている人材紹介産業ですが、それに伴って物流・ロジスティクス業界に特化した人材紹介会社も増えてきております。また近年では、経験の無い人材を1から育てるサービスを行う人材紹介会社も現れてきています。ここでは、その様な人材育成支援を実際に行っている企業のサービスの一例を紹介していきます。

物流業界で働くにおいて、求職者がもっとも気になる点はやはり運転免許の取得問題でしょう。そのような不安や悩みを払拭する支援サービスが登場し始めています。
「運転免許が欲しい」「より大きな車両へキャリアアップしたい」そのような方への補助金の支給をするサービス一例です。

図:運転免許取得支援のサービス一例まとめ

※普通免許はAT限定かMTかによって費用が変わります。
※(普通免許保持者)はMTの普通免許所持者の場合の費用です。

 

上記の図の様に免許の種類によって最大15万円支給されるサービスがあります。これによって、求職者は免許の取得にあたってネックとなる費用の問題をカバーすることができます。
また、免許取得を望んでいても費用の支出が困難な方には、全額負担をするといった例も過去にはあるようです。

人材紹介会社が行っているサービスは免許取得支援だけではありません。

・物流・ロジスティクス業界で勤務経験がある専門の転職コンサルタントによるサポート
・本当に必要な人材を見極める企業側へのコンサルティングサービス
・実際に現場に足を運び、目で見ないとわからない様な細かな情報力の確保
・都内周辺だけでなく、地元密着型の地方企業の求人まで網羅
・ロジスティクスにおける、マネジメント型人材とスペシャリスト型人材といった様な
企業の細かなニーズにもマッチできる多用な人材の確保

などがあります。どの会社も“この分野では自社が1番”となるような強みを見つけ、そこに特化したビジネスモデルを確立しています。今後も様々なサービスが登場することが予測されます。

まとめ

2017年現在、労働力獲得競争の激化により企業側、求職者側の双方から人材紹介サービスへの需要が高まってきています。
しかし、人材紹介会社は大手からベンチャーまで、どの会社も基本的なビジネスモデルがほとんど変わりません。だからこそ、需要の高い市場、分野に特化した自社オリジナルのビジネスモデルを確立する事が重要です。
①需要の高い市場で今後も拡大が予測される。
②人材不足の影響を受けおり、人材獲得に力を入れたい。
これら2つの条件を満たす物流・ロジスティクス業界に特化することは非常に戦略的だと言えます。
人材紹介サービスにはドライバーを中心に人材不足の影響を受けている物流・ロジスティクス業界を、解消していく力が十分あります。是非、物流・ロジスティクス業界に特化した人材紹介ビジネスへの参入、強化を検討してみてはいかがでしょうか。

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参考サイト
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001.html

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