【最新!】2020年「紹介予定派遣」の現状と助成金の仕組みを徹底解説!

新型コロナウイルスに罹患された方、体調を崩されている方、影響を受けられている方へ、謹んでお見舞いを申し上げます。船井総合研究所人材ビジネス支援部です。本コラムでは、最近人気を増してきている「紹介予定派遣」について、その内容と魅力について解説します。加えて、紹介予定派遣事業を行うに当たって絶対に知っておくべき助成金について、その概要と仕組みを解説しています。既に人材派遣事業または人材紹介事業を行っており、今後紹介予定派遣事業を始めようと考えている事象者様や、既に初回予定派遣事業を行っている事業者様にも役に立つ内容となっております。

 

 

1.紹介予定派遣とは?

 

この章では、紹介予定派遣についてその内容と魅力を解説します。紹介予定派遣とは、最長6ヶ月の派遣期間終了後に派遣社員と派遣先企業の合意のもと、派遣先企業が派遣社員を正社員として直接雇用することができる人材派遣事業です。図表1は紹介予定派遣の、派遣契約の締結から派遣先に正社員として採用されるまでの流れを表しています。

 

【図表1】

 

 

1-1.通常の派遣事業との違い

 

次に、紹介予定派遣の特徴を通常の派遣と比較することにより解説します。通常の派遣とは以下の点が異なります。

 

・前提

・業務内容

・事前面談の有無

・派遣契約更新の可否

・派遣期間中の直接雇用の可否

・紹介手数料の有無

 

  • 前提

通常の派遣事業では、派遣社員の派遣先企業への紹介は前提にありませんが、紹介予定派遣では派遣社員を派遣先企業へ紹介することを前提としており、派遣先企業も派遣社員の正社員登用を前提として受け入れを行います。ですが、紹介予定派遣で派遣された派遣社員は必ずしも正社員登用されるとは限らず、派遣先企業も派遣社員も正社員登用を断ることができます。

 

  • 業務内容

通常の派遣事業では、派遣先企業における派遣社員の業務は正社員とは異なる場合がありますが、先に述べた通り紹介予定派遣においては派遣先企業は派遣社員の正社員登用を前提としているため、採用の見極めや育成のために基本的には正社員と同じ業務を任されます。

  • 事前面談の有無

通常の派遣事業では、派遣前に派遣先企業が派遣社員と面談を行うことは禁止されていますが、紹介予定派遣においては事前面談が行われます。理由としては、先に述べた通り紹介予定派遣において派遣先企業は派遣社員を正社員登用するという前提で受け入れるため、派遣先企業は派遣社員を受け入れるに適しているか否かを見極める必要があるためです。

  • 派遣契約更新の可否

通常の派遣事業では、派遣先企業は派遣契約を定期的に更新し、最長3年まで同一の派遣社員を雇用することができます。対して、紹介予定派遣では派遣契約を更新することができず、最長6ヶ月の派遣期間が終了した後、派遣先企業は派遣社員の正社員登用の有無を判断しなければなりません。

  • 派遣期間中の直接雇用の可否

通常の派遣事業では、派遣期間中においては派遣社員の所属は派遣元企業となっているため、基本的に派遣先企業が派遣社員を正社員登用することはできませんが、紹介予定派遣において派遣先企業は派遣社員との合意があれば派遣期間中であっても派遣社員を正社員登用することができます。

  • 紹介手数料の有無

通常の派遣事業では、派遣先企業が派遣元企業に支払うのは派遣料だけですが、紹介予定派遣においては派遣料に加え、派遣先企業での派遣社員の正社員登用が決まった際には、派遣先企業は派遣元企業に紹介手数料を支払わなければなりません。紹介予定派遣の紹介手数料は一般的な人材紹介事業と同様に、紹介人材の想定年収の30%前後となっています。

 

1-2.紹介予定派遣のメリット

 

労働者側のメリット

  • 未経験でも希望の仕事に就ける可能性がある!

紹介予定派遣においては、派遣先企業は派遣社員の正社員登用を、派遣期間中の派遣社員の働きぶりを見て判断するため、未経験または経験が浅くとも雇用される可能性があります。

  • ミスマッチの予防ができる!

労働者は派遣先企業で派遣社員として一定期間働くことにより、派遣先企業の仕事内容や職場の雰囲気をより理解することができるため、就職後のミスマッチを防ぐことができます。

企業側のメリット

 

  • ミスマッチの予防ができる

企業は労働者を派遣社員として一定期間雇うことができるため、働きぶりや性格を理解した上で採用の可否を判断することができます。したがって、企業は求める人材により近い人材を雇うことができ、それゆえミスマッチを予防することができます。

 

1-3.まとめ

 

このように、紹介予定派遣は通常の派遣にはない多くのメリットがあります。

 

特に企業側においては、戦力となる人材を求めつつもミスマッチを回避するために採用に慎重にならざるを得ないという事情があります。

 

そして、通常採用を行う際にはその人材の能力や内面は面接のみで判断をするしかないため、企業が求める人材像とは異なる人材を採用してしまう可能性があります。

 

その場合、試用期間中であれば解雇することも可能ですが、そこには労働者から訴えられたり解雇手当の支払いの必要が発生してしまう等のリスクがあります。

 

ですが、紹介予定派遣であれば6ヶ月という長い時間で労働者の採用を判断することができ、採用を断ったとしても先に記述したようなリスクもないため、紹介予定派遣は企業にとってとても魅力的な採用ルートだと言えます。

 

ですが、この紹介予定派遣を利用して人材採用を行うに当たっては、紹介手数料という大きな障壁が存在します。そこで次に、その障壁を軽減するための一つの方法を紹介します。

 

 

2.知っておくべき助成金

この章では、紹介予定派遣事業者が知っておくべき助成金を紹介します。紹介予定事業者が事業を行う上で役に立つ助成金はいくつかありますが、本コラムではそのひとつである「キャリアアップ助成金」という制度を紹介します。この制度を用いれば、派遣社員を正社員登用した派遣先企業は最大108万円もの助成金を受け取ることができるため、この制度を活用すれば紹介予定派遣事業者は派遣先企業の開拓に大いに役立てることができます。

 

2-1.キャリアアップ助成金について

 

キャリアアップ助成金とは?
キャリアアップ助成金とは、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、厚生労働省が正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成を行う制度です。そして、この助成は紹介予定派遣を利用して派遣社員を正社員登用した企業も受け取ることができるため、紹介予定派遣事業を行う事業主は派遣先企業開拓の為にも是非知っておくべき助成制度です。

キャリアアップ助成金の支給対象事業主要件
キャリアアップ助成金を受け取るためには以下の要件をクリアしなければなりません。

 

  • ・雇用保険適用事業所の事業主であること
  • ・雇用保険適用事業所ごとに、キャリアアップ管理職を置いている事業主であること
  • ・雇用保険適用事業所ごとに、対象労働者に対し、キャリアアップ計画を作成し、管轄労働局長の受給資格の認定を受けた事業主であること(認定を受けても対象とならない場合もあり※詳細はパンフレット記載)
  • ・該当するコースの措置に係る対象労働者に対する労働条件、勤務状況及び賃金の支払い状況等を明らかにする書類を整備し、賃金の算出方法を明らかにすることができる事業主であること。
  • ・キャリアアップ計画期間内にキャリアアップに取り組んだ事業主であること

2-2.キャリアアップ助成金(正社員化コース)について

 

キャリアアップ助成金(正社員化コース)とは?

キャリアアップ助成金には様々なコースが用意されていますが、派遣社員の正社員登用の際に受け取れるのは「正社員化コース」であるため、ここでは「正社員化コース」に絞って解説を行います。正社員化コースとは、事業主が有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換又は直接雇用した場合に受けられるキャリアアップ助成金です。

 

支給助成金額
紹介予定派遣において派遣先企業が派遣社員を正社員登用した際に受け取れる助成金は、企業規模や厚生労働省が定めた生産性向上の要件を満たすか否かで、1人採用につき71万2,500円から最大108万円を受け取ることができます。

図表2は、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の助成金額を表しています。尚、キャリアアップ助成金(正社員化コース)においては図表2で記載している以外の支給対象枠も存在しますが、図表2では本コラムにて紹介している紹介予定派遣の利用において対象となる助成金の金額しか掲載しておりません。

 

 

【図表2】

 

 

 

正社員化コースの主な支給対象事業者要件

正社員化コースの助成を受け取るためには、先に説明したキャリアアップ助成金の要綱に加えて、その他の要綱もクリアしなければなりません。ここでは全てを説明することはできないため、主な要綱を紹介します。

 

  • 派遣労働者を正規雇用労働者または無期雇用労働者として直接雇用する制度を労働協約または就業規則その他これに準ずるものに規定している事業主であること。
  • 派遣先の事業所その他派遣就業場所ごとの同一の組織単位において6か月以上の期間継続して同一の派遣労働者を受け入れていた事業主であること。
  • 直接雇用された労働者に対して直接雇用後6か月分の賃金を支給した事業主であること。

 

※上記以外にも支給要件がありますので、厚生労働省ホームページ等でご確認ください。

手続きの流れ

図表3は、キャリアアップ助成金(正社員化コース)を受け取るための申請手続きの流れを表しています。

 

【図表3】

 

 

  • 1.キャリアアップ計画の作成を作成し労働局に提出してください。
  • 2.派遣労働者の直接雇用による正社員への転換が就業規則に規定されていない場合は、就業規則、労働協定その他これに準ずるものに転換制度を規定してください。
  • 3.転換・直接雇用に際し、必要があれば就業規則等の転換制度に規定した試験等を実施してください。
  • 4.正規雇用等への転換・直接雇用の実施を行ってください。
  • 5.転換後6ヶ月分の賃金を支給・支給申請してください。
  • 6.審査の後、審査を通過すれば助成金の支給が決定されます。

※詳細な手続きに関しては厚生労働省HPを参照

 

紹介予定企業としてのメリット

 

このキャリアアップ助成金は、派遣先企業にとっては助成金が貰えるためそれ自体がメリットになりますが、紹介予定派遣を行う事業主もこの助成金を知っておくことによりメリットを得ることができます。そのメリットとは「派遣先企業の開拓の容易化」です。

先に述べた通り、紹介予定派遣は企業にとって魅力的な採用ルートです。ですが、一方で大きな障壁として派遣社員を正社員登用した際に支払わなければならない紹介手数料があります。紹介手数料は紹介人材の推定年収の30%前後であるため、企業にとっては決して安くないコストと言えます。したがって、紹介手数料のコストの存在から紹介予定派遣を魅力的に感じつつも利用しないという機会損失が発生してしまう可能性があります。ですが、助成金を受け取ることができれば、紹介手数料と相殺することができるため、紹介手数料のコストを原因とした機会損失を回避することができます。したがって、助成金の申請手続きの支援をサービスに付加することで、派遣先企業の開拓をより容易にすることができます。

 

2-3.まとめ

本コラムでは、最近人気を増している紹介予定派遣という人材派遣事業について解説し、人材派遣事業者が知っておくべき補助金についても解説しました。助成金を用いて、紹介予定派遣を利用する上で大きな障壁となる紹介手数料を相殺することが出来れば、紹介予定派遣は企業にとって更に魅力的な人材獲得方法となります。そして、そのためには助成金の申請支援までをサービスとして付加する必要がありますが、申請には本コラムで紹介しきれなかった要件や注意事項が数多くあります。加えて、ここでは紹介できなかったその他の助成金なども存在します。そこで、それらの詳細ついては船井総合研究所の無料経営相談にてご説明させていただければと思います。皆様からのご相談をお待ちしております。

 

<本コラムに関するお問合せ・ご相談はこちらから>

https://funaisoken.ne.jp/jinzai-business/inquiry.html

 

 

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