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いつも本キュレーションサイトのコラム記事をお読み頂きまして、誠にありがとうございます。船井総合研究所、人材ビジネス支援部です。
人材ビジネスにおいて、社員のマネージメントに課題感を感じている方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか?
社員がなかなか成果を出してくれない、動きが悪く結果に繋がらない、そもそも社員がしっかり働いているのかわからないなど、私のお付き合い先でも数多くのご相談を頂いております。
本コラムでは、社員の成果向上につながった手法について、実際に解決につながった事例をもとにご紹介いたします。
現場レベルのマネージメントはほぼ不可能!?
人材業界に限らずメンバーのマネージメントに課題感を持つ経営者の方、事業責任者の方は数多く存在します。
マネージメントの中でも、現場担当者の動きについて、しっかりと管理できているというマネージャーはなかなかいないでしょう。
例えばテレアポ営業の純粋な営業架電数、営業時のトーク、相手からの質問内容やその切り返しなど、目の前で見てないと管理しづらい内容は数多く存在します。
しかしながら、それらの業務を逐一確認してアドバイスをするのも効率を考えると良策とは言えません。
マネージャーの皆さんは売上を作るための動きに集中していただくことが企業に取っては優先度が高く、売上を作る動きをしながら管理も完璧にこなす、というのはまず難しいでしょう。
重要なことは仕組みを作り上げること!
それでは、自身は売上を作る動きをしながら、しっかりとした管理ができている状態を作るにはどのようにすればよいのでしょうか?
結論から申し上げると、『自分たちで業務を推進するようになる仕組みを作り上げること』ができれば、大半のマネージメント課題は解決されると考えています。
特に業務レベルでの行動管理に関しては、仕組みさえできてしまえばそれだけで解決することでしょう。
また、仕組み化の際に必須のポイントとしては、しっかりと数字で業務の見える化を行う事です。
結果が数字で出るような仕組みができれば社員への評価もしやすくなり、マネージメントの助けとなります。
改めてとはなりますが、マネージメント課題の解決のためには、
・自分たちで業務を行うようになる仕組みを作ること
・仕組みを通して行動や行動の結果が数字で見えるようになること
の2点が重要となります。
管理をしなくてもメンバーが動いてくれた3つの事例をご紹介
それでは、実際に私のお付き合い先でマネージメント課題を解決した例をご紹介させていただきます。
1ケース目:社員のやる気が無く、行動量が少ない…
1ケース目は、社員の行動量が少なかったケースです。
純粋なTelアポや記事の作成業務など、タスクをこなしていくタイプの職種の社員によくあるケースではないでしょうか?
また、CAでも少し希望条件等が特殊な求職者が来るとすぐにあきらめてしまう、という方もこのタイプに当たるかなと思います。
こちらの企業様にはインセンティブ報酬の制度を導入いただくことで、行動数の増加に繋げました。
具体的な数値で言うと、
・単月の案件獲得数50件ごとに+5,000円
・成約したCAには紹介手数料の8%をキックバック
などの数値で導入していただきました。
非常に高い金額で驚かれるかもしれませんが、これだけ魅力的な額を提示すると今まで電話一通かけるのに10分以上かかっていたRAが1時間で20件以上架電するなど、わかりやすく行動量に変化が生まれました。
2ケース目:社員が何をしているかがよくわからない…
今回のケースは社員の動きが見えず、忙しそうにしているがなかなか売上に繋がらなかったケースです。
こちら、中小企業ではかなり多いパターンかと思います。
常に行わなければいけない業務が多く、残業なども非常に多いが、売上はなかなか伸びないといったパターンですね。
このケースの場合はまずは業務の見える化を、次に業務によって不必要な業務を排除ないしはデジタル化を進めることで解決の糸口が見えます。
実際にあったケースですと、Googleカレンダーやタスク管理ツールの導入などを行い、自分たちの業務を互いに見える化し、工数のかかりすぎている業務を一部自動化することで本来取り組むべき業務に集中できる環境を整えました。
こちらの企業様ではデジタルツールの導入だけで、単月売上が2倍まで伸びたという、非常に大きな効果がありました。
こういったツール導入で重要なことはツールの一元化が行われていることです。
「ツールを導入したほうがいろいろと使いづらくなった…」なんてことにならないように、適切なツールを見極め、導入することで事業の生産性向上の一助となるでしょう。
3ケース目:社員間の連携がうまくいってなく、何もかもが後手に…
最後のケースは、社員同士の連携が上手くいっていないパターンです。
事業としての体制がうまく形成されておらず、いつも後手に回ってしまうなんてこともあるのではないでしょうか?
実例として私がご相談いただいた企業様は、求職者の方からの応募があってから面接に連れていける企業を見つけるまでの期間が長く、他のエージェント経由で転職先が決まってしまい成約に至らないことが多々あった企業様でした。
こういった場合は、小さなチームを形成することが重要になります。
チームとして動く癖付けをすることで、適切な情報共有が行われることはもちろん、お互いにコミュニケーションを取るようになるので、行動に無駄が無くなることが多いです。
また、ケース①のインセンティブ報酬をチーム単位で渡すことで、互いに監視の目となり、素早く適切な行動を促すことも可能となります。
ご相談いただいた企業様においても、チームを形成することで互いの業務のフィードバック等も活発になり、各種KPIの改善にもつながりました。
社員一人一人に自分から行動してもらうために
以上、社員のマネージメント課題について、いくつかの課題と解決事例をご紹介させていただきました。
改めてですが重要なことは社員が自ら行動するようになる「仕組み」を作ることです。
ご紹介した事例はあくまで一例で、今自社にとって何が課題で、何をすれば解決できるかを見つけることは非常に難しいことです。
自社の社員の属性、会社としての規模や業務の内容など、多角的に自社の分析を行い適切な仕組みを作ることで、自社の課題解決に繋げていただければと思います。
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