中国を中心とした海外の人材採用・人材募集事情から学ぶ 優秀な外国籍求職者の効果的なダイレクトリクルーティング手法とは?

労働力不足が背景となり、外国人労働者を採用する企業は年々増加傾向にあります。しかし、労働環境の問題や文化・言葉の違いなどのトラブルが生じ、優秀な外国籍人材の確保は進んでいないのが現状です。
本記事では、中国を中心に、海外の人材採用手法、特にダイレクトリクルーティングについてご紹介します。日本の中小企業は優秀な外国籍人材を採用するためにぜひ参考にしてみてください。

 

1.なぜ、外国人雇用が注目されているのか?

少子高齢化に伴う労働人口の減少により、中小企業の人手不足課題の顕在化が進んでいます。これからますます日本企業はグローバル競争のあおりを受け、優秀な人材を確保していかなくてはなりません。そこで、「高度な能力を持つ人材の確保」や「人手不足を補う労働力の確保」のため、外国人の雇用を検討する企業が増えています。

また、外国人労働者の受け入れを拡大するために、2019年4月に、新しい在留資格(特定技能1号と特定技能2号)が創設され、特に人材不足が顕著といわれている14の業界において、外国人労働者の採用が加速すると予想されています。

【出所】法務省「新たな在留資格「特定技能」について」

しかし、雇用や労働環境の整備等に関する問題が生じ、企業は優秀な外国籍人材を確保することがますます困難な状況になっています。そこで今回は、経営者にとって参考になる、「海外の人材採用・募集手法」を紹介したいと思います。

2.海外の人材採用・募集手法

(1)中国

中国の新卒採用は、日本のように総合職ではなく、ポジション採用が主流となり、企業が求める人材と学生が求める企業のアンマッチが非常に多いです。そのため、中国の就活ではインターンシップの経験が非常に重要視されています。日本のような1日~数週間のような体験型短期インターンではなく、中国では最低3ヶ月間以上かけて行われるものが一般的です。中でも採用直結のインターンも多く、入社前学生に企業の事業内容や社風などを正しく理解してもらうことで、企業と学生のミスマッチを防ぐことができます。

また、SNSを活用したオンライン採用も活発しています。企業は会社の公式アカウントを作成し、求人情報(テキスト、写真・動画等)をフォロワー向けに配信することができます。より効率的に採用情報を届けるために、SNSのターゲティング広告を併用することによって、幅広く求人情報を拡散することが実現できます。例えば、「○○業界で働く人に」「○○地域の学生に」など特定の業界や地域に絞って、自社の採用情報をダイレクトに求職者に配信する。

(2)米国

米国では、ダイレクトソーシングは企業にとって当たり前の手法となり、ソーシングを行うチームは採用に特化した部門として独立しています。また、SNSの性質を活かし、「ビジネスSNS」サービスが普及しています。求職者はレジュメの登録に加え、自分のプロフィールや過去の作品を公開することによって、公開された情報に興味を持つ企業があれば、スカウトの連絡が入る仕組みとなります。

リファラ採用(社員紹介制度)もソーシングに含まれています。米国では,最も採用者数が多い採用経路はリファラルとなっています。人材を紹介してくれた社員は自社の社風や仕事に何が求められるのかを深く理解しているため、適性の高い人材を紹介する確率が高いです。

3.優秀な外国籍人材が集まらない理由とは?

人材不足が顕在化しつつある日本において、外国人の雇用は有力な解決策の一つですが、外国人を採用したいと思っても、「外国人との接点がとらない」や「自社の求人情報が十分に発信できない」など悩みを抱えている企業も少なくありません。ここで、なぜ日本企業は外国人材が集まらない理由を2つ紹介します。

(1)外国人材へのアップローチ方法

言葉の壁や雇用慣習の違いにより、外国人採用ならではのアップローチ方法があります。例えば、新卒に限られますが、外国人留学生を受け入れている大学や専門学校は、留学生向けの就職ガイダンスやセミナーを利用することによって、ダイレクトにその大学の留学生にアプローチすることができます。

また、外国人が日頃で情報収集をしている外国人向けの情報メディアの活用も非常に重要です。利用する際にはターゲット人材の母語をある程度対応できる採用担当者の方の配置と英語(外国語)で募集要項を記載することが必須です。それらをうまく利用することで、確実にターゲットの外国人にリーチすることができます。

 

(2)キャリアのギャップにより定着率低下

多くの外国人は日本の「総合職」という職種に対して、どのような職務に就くか不明確な状況のなか,自分の将来的なキャリアについて不安を抱えています。企業は採用活動を行う際に、外国人を採用する理由について、「国籍を問わず人材を確保するため」というあいまいな理由で採用を実施している企業が少なくありません。たとえ明確な理由があるにもかかわらず、それを外国人に説明していないケースも多いです。入社前後のギャップが就職後の定着や活躍に影響しています。ですので、外国人を採用するにあたり,外国人が求めるキャリアパスを示す、理解を得る必要があります。

4.海外から学ぶダイレクトリクルーティング手法

長期インターン制度を導入する
優秀な外国人材を発見するため、そして採用後のミスマッチを防ぐために「インターン制度」、特に長期なインターン制度を実施することをおすすめします。

外国人材をいきなり採用するのではなく、インターンシップとして、短期間受け入れることで、実際に働いた際の雰囲気や社内の課題を把握することができ、よりよいマッチングを実現しやすくなっています。そして、外国人材はインターン期間を通じて語学能力を含めて、自社で育てていくことが出来れば、早い段階で優秀な人材が正社員として残ってくれる可能性が高いと考えます。

リファラル採用に取り組む
外国人材はリファラル採用に馴染み深く、優秀な外国人人材を獲得するためにも非常に有効な手法となります。外国人採用にリファラル採用を活用すると、以下のメリットが生まれることが期待できます。

  • ・紹介者と同じような専門性や価値観を持った人材を集まる
  • ・マッチング率が高い
  • ・入社後の定着率が高い

 

紹介する社員にとって、自分が紹介した人材だからこそ自然に面倒をみるようになり、外国人社員が孤独感を感じにくくなるなど入社後の満足度が高くなります。また、リファラル採用は友人・知人を介するので、求人広告の出稿や説明会などの採用フローが不要になるため、採用コストもかからないのも魅力です。

ソーシャルリクルーティングを利用する
SNSを用いたソーシャルリクルーティングと呼ばれる採用方法も外国人材を採用する際に有効な手段として知られています。企業が求める人材に知って欲しい・注目して欲しい情報をSNSで発信することができます。成功ポイントは、外国人材が利用する頻度が高いSNSツールを選定することです。国によって様々なコミュニケーションツールがあります。欧米圏等の英語圏の方には仕事探しをするためのSNSツールは、中華圏出身者がよく使うツールはまた違ったりもしますので、なじみのあるツールを使用するとアップローチがしやすくなります。

 

5.最後に

現在コロナの影響で外国人採用を一旦停止している会社も多いようですが、継続的に採用活動を続けていらっしゃるのであれば、他社より一歩でも早く、外国人材を受け入れていくことは、自社の戦略強化に大きく貢献します。

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参考サイト
https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000485526.pdf
法務省 「新たな在留資格「特定技能」について」
http://edu.sina.com.cn/l/2018-06-25/doc-ihencxtt8765119.shtml
新浪新聞 「企业人才抢夺战升级 实习招聘成重要人才培养渠道」(中国語)

 

 

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