目次
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- 本記事では、人材業界の最新経営手法の1つ、「サブスクリプション型」事業モデルの魅力や仕組みについて分かりやすく解説します。なぜ今の人材業界には「サブスクリプション型」事業モデルが必要なのか。その理由が見つかります。
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「サブスクリプション型」事業モデルとは?
「サブスクリプション型」事業モデルとは、 “subscription”という英単語から派生し、サービスや製品を利用した一定期間や利用量に対して料金を支払う課金提供型のビジネスモデルです。例えば、音楽配信サービスのSpotifyやApple music、Amazon Primeなど、「月額定額制」で音楽聴き放題・動画見放題・雑誌読み放題など使い放題というサービスが利用できます。サブスクリプション型サービスは「所有から使用へ」という顧客価値の変化があり、新規顧客の獲得よりも既存顧客との関係性の継続が求められるのが特徴です。
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なぜ人材業界には「サブスクリプション型」事業モデルが必要か
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厚生労働省の報告書により、平成30年度の有料職業紹介事業者数は24,059事業所(前年比10%増)となり、人材紹介の事業所は増え続けています。一方で、同業者間での人材の取り合いが激化し、厳しい競争環境が訪れると予想されます。
平成30年度人材業界の市場規模
事業形態 | 事業所数 | 年間取扱人数 | 市場規模 |
職業紹介(注1) | 24,059事業所
(対前年+10%) |
約765万件
(対前年+6.6%) |
約5,418億円
(対前年度比:+21.9%) |
労働派遣(注2) | 38,128事業所※
(対前年―38.9%) |
約69万件
(対前年―2.5%) |
6兆3,816億円
(対前年度比:―1.8%) |
- 厚生労働省「平成30年度職業紹介事業報告書」
- 厚生労働省「平成30年度労働者派遣事業報告書」
※特定労働者派遣事業が3年間の経過措置の後廃止されることとなったため、減少傾向にあります。
人材紹介会社は「成約ごとに」紹介料を受け取る、手数料は紹介した方の想定年収の30~35%が今は定番です。企業としては、採用にはあまり高い費用をかけたくないけれど、コストを抑えすぎて良い人採用できないのも困ります。しかし、従来の人材紹介や人材派遣のビジネスモデルとは違い、「サブスクリプション型」事業モデルは「一定の期間内の利用料金が決まっていて、その期間内に企業が求める人材を派遣・紹介される」というビジネスモデルです。例えば、月会費・年会費○円で、サービスを利用する企業に対して何人でも紹介・派遣することが出来ます。このビジネスモデルによって、紹介先・派遣先企業のニーズに応える、人材派遣の継続的な収入と人材紹介の高い利益率を確保する方法になっています。
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企業側にとってのメリット&デメリット
- メリット
- 安定・長期的な収益
近年では求職サイトの単価は益々増加傾向にあり限界を迎えています。サブスクリプション型モデルでは、「使うか使わないか」「ちょっとだけ使うか使い放題か」、毎月同じの料金を発生します。この点を、企業側から見ると「収入が確実に読める」「売上予測できる」という点が、大きなメリットになります。また、継続的な課金で積み上げていくビジネスモデルなので、時期的な需要変動の影響も受けにくくなります。
- 質の高い人材を紹介・派遣できる
「成約ごとに」紹介料を支払う伝統的なモデルは、紹介会社と採用する側をよく対立させています。採用する側は、採用経費の負担がかかる人材紹介の利用を避けています。ある意味、両者は採用をめぐって競い合っているわけで、情報が共有されないこととなっております。
サブスクリプション型モデルでは、「長期関係の維持」と「眠っている人材を活用」という共通の目的に向かって進んでいるため、紹介会社と採用担当者は、密に連絡を取り合い、適切に情報交換を行うことで、質の高い人材を確保することができます。
- 利用者のデータを蓄積・分析できる
中小紹介企業では、大手人材会社とは違い、自社保有するデータベースは少ないです。
サブスクリプション型モデルは、利用状況をリアルタイムで確認し、登録者のデータを基づき、より紹介先・派遣先企業のニーズに合ったサービスに改善できます。また、大量のマッチングのデータが集まるほど、マッチングの精度が上がり、成約確度を上げていくことができます。
- デメリット
(1)初期費用が高い、収益化まで時間がかかる
サブスクリプション型モデルは使用者の満足度を維持するため、徹底的に継続できる体制が必要です。そのような体制を整備するためには、企業としても、初期投資と運用コストが重くなります。初期コストがかかるため、サービス開始直後のユーザー数が少なく、即利益には繋がるわけではありません。
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「サブスクリプション型」事業モデルを成功させるためのポイント
- KGI 設定・KPI管理で目標と改善ポイントを見つける
KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、「重要業績評価指標」と訳されます。KGIは「Key Goal Indicator」の略で、「重要目標評価指標」と訳されます。人材紹介業務を飛躍的に効率化するため、まず最終目標となる人数をKGIに設定しておく、その達成に必要な条件をKPIに落とし込みます。
例えば、人材の質を重視したい場合、KPIとする指標は「面接設定率」と「内定承諾率」となり、この2点はほぼ10割に近い数字を目標とするべき項目です。一方、採用数を重視したい場合は、大量採用が目標なので、KPIとする指標は「応募率」と「面接設定率」に設定する方がおすすめです。
サブスクリプションは継続的な利用により、使用者を多く獲得・維持するビジネスモデルなので、しっかりとKPI・KGIを設定すると、過去に実施した採用活動の各プロセスの実績を一目で把握可能で、人材紹介事業の持続的な成長を実現できます。
- エリア×職種特定型で専門性を高める
中小の人材紹介会社の場合、自社の力だけで集客をするのは難しく、リソースも限られています。リソースが限られているからこそ、リソース投下場所を判断することが大切です。
そのため、総合型の人材紹介事業を立ち上るのではなく、特定のエリアに絞り、扱い職種の専門性を高めることにより、他社との差別化することができます。またサブスクリプション事業モデルの特徴は、使用者からのフィードバックをもとに、サービスを改善することです。特定エリア×職種に特化していることで、コストの大幅カットはもちろん、求職者に対してのコンタクトやフォローもしやすいと思います。
ここに皆さんに覚えておいてほしいのは、そもそも人材ビジネスにとって、KPI・KGIの設定およびエリア×職種の特化は重要な戦略であり、サブスクリプションだから特別に記載しているわけではないです。ただし、デジタル時代を勝ち抜くための人材戦略として、サブスクリプション事業モデルのシナジー効果が期待させています。
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まとめ
サブスクリプションでは、人材紹介や派遣に大きな革命をもたらすと考えられています。企業が顧客に価値あるサービスを届けている限り、安定した収益を得られます。顧客のニーズをもとに、さらにサービスを改善していく、長期的にWin-Winの関係を築いていけます。是非、サブスクリプション型事業モデルを検討してみてはいかがでしょうか。
船井総研人材ビジネス支援部では、サブスクリプション型人材ビジネスを含む最新の人材紹介・人材派遣・人材募集等、各種人材ビジネス経営に関する提案していきます。少しでも不安点やお悩みがございましたら、「無料」での個別相談も受付しておりますので、この機会にぜひ下記リンク先をご覧頂き、お申込みくださいませ。
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