【2017年最新版】派遣社員と社会保険の話

派遣社員は年金・保険に加入できるのか?加入の条件は?最新の法改正に基づきわかりやすく解説します。


社会保険とは?

まずは、社会保険を定義しましょう。
社会保険とは、「健康保険(医療)・厚生年金保険(年金)、介護保険(介護)、雇用保険(雇用)、労働者災害補償保険(災害補償)」の5つのことを指します。
正社員であれば、特に何もしなくてもこれらの保険には自動的に加入している印象ですが、派遣社員の場合はどうなるのでしょうか。
それぞれの保険に、加入の条件が設けられていますので、順に解説していきます。

健康保険の加入条件

健康保険では、「週の所定労働時間」「月の所定労働時間」「雇用契約期間」「年齢」の要件を満たせば、保険に加入することになります。
※1日の所定就業時間=8時間、月の労働日数20日間とします。
2016年10月の法改正により、「短時間労働者」の保険適用が拡大されました。以下の要件をすべて満たした場合に適用されます。
※1日の所定就業時間=8時間、月の労働日数20日間とします。

また、「労働者派遣事業関係業務取扱要領―厚生労働省」では、以下のように定められています。
派遣先に通知しなければならない事項は、次に掲げるものである(法第35条、則第27条の2、 則第28条)。
-④派遣労働者に係る健康保険、厚生年金保険及び雇用保険の被保険者資格取得届の提出の有無(「無」の場合は、当該書類が提出されていない具体的な理由を付して派遣先及び派遣労働者へ通知しなければならない(則第27条の2))。


この規定では、派遣先企業に被保険者証等の写しを提出することが義務化されており、提出しない(加入していない)場合は、その理由を派遣先企業に通知することも義務化されています。

厚生年金保険の加入条件

厚生年金保険では、「週の所定労働時間」「月の所定労働時間」「雇用契約期間」「年齢」の要件を満たせば、保険に加入することになります。
※1日の所定就業時間=8時間、月の労働日数20日間とします。

2016年10月の法改正により、「短時間労働者」の保険適用が拡大されました。以下の要件をすべて満たした場合に適用されます。
※1日の所定就業時間=8時間、月の労働日数20日間とします。

健康保険との違いは、適用される年齢が「75歳未満」から「70歳未満」になっている点のみです。

またこちらも、「労働者派遣事業関係業務取扱要領―厚生労働省」によって、派遣先企業に被保険者証等の写しを提出することが義務化されており、提出しない(加入していない)場合は、その理由を派遣先企業に通知することも義務化されています。

介護保険の加入条件

介護保険では、「週の所定労働時間」「月の所定労働時間」「雇用契約期間」「年齢」の要件を満たせば、保険に加入することになります。
※1日の所定就業時間=8時間、月の労働日数20日間とします。

2016年10月の法改正により、「短時間労働者」の保険適用が拡大されました。以下の要件をすべて満たした場合に適用されます。
※1日の所定就業時間=8時間、月の労働日数20日間とします。

こちらも、健康保険や厚生年金保険との違いは、「満40歳以上65歳未満」になっている点のみです。

またこちらも、「労働者派遣事業関係業務取扱要領―厚生労働省」によって、派遣先企業に被保険者証等の写しを提出することが義務化されており、提出しない(加入していない)場合は、その理由を派遣先企業に通知することも義務化されています。

雇用保険の加入条件

雇用保険法第6条第2項と第3項は、雇用保険の適用が除外されるケースについて規定されています。それぞれの条文を見てみましょう。
第2項「一週間の所定労働時間が二十時間未満である者」
第3項「同一の事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用されることが見込まれない者」

つまり、「契約上の1週間の労働時間が20時間以上であること」「31日以上雇用が継続されることが見込まれること」の両方を満たしていることが加入の条件になります。

労働者災害補償保険の加入条件

労働者災害補償保険法第3条では、「この法律においては、労働者を使用する事業を適用事業とする。」と規定されています。つまり、労働者であれば正社員やパート、派遣社員でも関係なく、全員が加入することになります。

総括

以上までの「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労働者災害補償保険」への加入条件をまとめると、以下のようになります。


ちなみに、月収賃金は88,000円以上、つまり年収106万円が保険の適用条件になります。俗に「106万円の壁」と呼ばれていますが、ここに残業代や時間外手当などは含みません。
また、月収が一時的に88,000円を超えてしまったとしても、年間を通して106万円を超えない場合は適用されません。

このように、通常の社員に及ばずともそれに近い労働量の派遣社員やパート・アルバイトには、社会保険が適用されます。労働者の中には社会保険料のコストを嫌って適用を回避しようとする人もいるようですが、人材派遣会社としては、派遣社員全員が社会保険の対象になると考えておくべきでしょう。

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参考資料

労働者派遣事業関係業務取扱要領(平成29年1月1日以降)|厚生労働省

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