簡単に分かる人材紹介会社の仕組みと手数料(報酬)決定版

人材紹介会社のビジネスモデルや手数料などの仕組みについて、分かりやすくまとめました。人材紹介業にこれから参入してみようという方、人材紹介の仕組みをもっと学びたい、という方のためにできるだけ簡潔に記載してあります。


人材紹介会社の基本知識

人材紹介会社とは、厚生労働大臣の許可を受けて職業を紹介する業態の会社のことを指します。
ここで、同じ人材ビジネスの人材派遣会社との違いをご説明します。

人材派遣会社も厚生労働大臣の許可を受けて事業を行っている点では同様ですが、職業を紹介することに加えて、その雇用者と雇用契約を結び派遣先企業に派遣する業態のことを指します。


一方で人材紹介会社は、取引先企業に候補者を紹介し、雇用が決定した場合に雇用契約を結ぶのは取引先企業とその候補者になります。つまり、最も大きな違いは雇用契約を結ぶか結ばないかの点になります。


また、ビジネスモデルでも相違があります。
後述しますが、人材派遣では継続的に収入が得られる一方で費用も多くかかるので利益率は低めですが、人材紹介では原価がほとんどかからないために利益率が高い傾向にあります。

ビジネスモデル

人材紹介会社は、以下のように大きく分けて4つのことを行っています。
1. 採用を検討している企業(以後、求人者)から希望する人材像をヒアリングし、受注する
2. 求職者の中から、適切な候補者を求人者に紹介する
3. 求人者は人材紹介会社の提供する候補者の情報を確認し、面談を行う
4. 面談後、求人者と候補者の間で雇用契約が結ばれた場合、成功報酬として人材紹介会社へ求人者から支払われる

ここで注目したいのは、人材紹介会社はただ単に求人者に候補者の名簿を渡すのではなく、候補者一人ひとりのスキルや人物などを正しく分析した情報を求人者に提供している点です。また、候補者が必ずしもひとつの企業と選考を行っているとは限らないため、現在他のどの企業と競合しているのかのリサーチ、どのようにすれば入社してくれるのかなどといったコンサルティングも行います。
このように、求人者にとっての採用リスクを極力無くしていくビジネスモデルが、人材紹介会社の特徴ということができます。

売上構造について

人材紹介会社では成功報酬型を用いることがほとんどです。では、一体いくらくらいの成功報酬が発生するのでしょうか。

紹介手数料(報酬)について

現状では、市場において特に定められているわけではありませんが、求職者の想定年収の30%~35%が相場のようです。よって、想定年収が400万円であれば(400×30%=)120万円の報酬が発生するということです。

なお、後述しますが、紹介手数料で受け取ってよい金額の上限は法律によって定められています。

人材紹介ビジネスの原価率

上記のように、1人の求職者と求人者のマッチングに成功すれば100万円以上の報酬が発生するわけですが、実は求職者1人あたりの原価はほとんどかかっていません。
人材派遣事業と異なり、特に教育訓練を求職者に施す必要がありませんから、同じ人材ビジネスでも原価率が飛びぬけて良いのです。

人材紹介ビジネスの利益率

原価率がかなり良いビジネスモデルですが、人材紹介会社全体の利益率も良いのでしょうか。

人材紹介業の上位陣では、だいたい20~35%で推移していますから、同じ人材ビジネスの人材派遣業と比較すれば、かなり高水準ということができます。
また、原価がほとんどかかっていませんから、経費を削減できればさらに高い利益率を実現することも可能です。

人材紹介会社の種類

人材紹介会社は、サービスの形態によって以下のように3つに分類できます。

・一般紹介・登録型
➢求人の依頼を受けてから、求職者に企業を紹介し、希望する候補者を求人者に紹介する最もポピュラーな形態です。

・サーチ型
➢求人の依頼を受けてから、条件に合う現役で働いている人材を求人者と引き合わせます。ヘッドハンティングとも呼ばれ、役員クラスでの求人依頼が主になります。

・再就職支援型
➢リストラの対象になった社員等を再就職できるように支援する形態です。

人材紹介会社に纏わる法律

(平成29年1月現在)
まず人材紹介業を行うには、社内に「職業紹介責任者」が1人以上必要です。
この「職業紹介責任者」は特に勉強が必要なものではなく、全国の主要都市で定期的に行われている「職業紹介責任者講習」を受講するだけで資格を取得できます。
受講に関しては、年齢や職業の如何にかかわらず、受けることができます。
申し込みについては、厚生労働省のホームページ内に案内があります。

人材紹介業を行うには、一部の例外を除いて厚生労働大臣の「許可が必要」です。
一部の例外とは、「学校や専修学校、農協や商工会議所などが手数料も報酬も受け取らないで行う」場合、厚生労働大臣への「届出が必要」です。

次に、ここがおそらく一番のハードルになるところですが、人材紹介業を行う会社には、以下のような一定の財産基準が設けられています。


その他には、職業紹介してはいけない業務や、紹介手数料についての規定があります。

・職業紹介が禁止されている業務
➢港湾運送業
➢建設業

紹介手数料で受け取れる金額の上限

有料職業紹介事業の紹介手数料については、「上限制手数料」と「届出制手数料」のいずれかを選択し徴収することができます。
現状のビジネスモデルでは「届出制手数料」を選択するケースが大半のようです。

・上限制手数料
➢支払われた賃金額の10.8%相当額を上限に徴収できます。

・出制手数料
➢求職者の年収の50%を上限に徴収できます。

人材紹介会社を利用するメリット・デメリット

求人企業側のメリットとしては、以下があげられます。
・採用が決定した時の成功報酬型のため、費用対効果が確実に得られる
・採用の実務を軽減できるため、コストの削減になる
・秘密裏に採用を行いたい場合などに有利
・採用を急いでおり、公募では間に合わない場合に有利

一方で、デメリットとしては以下があげられます。
・採用が決定した時の成功報酬は安くない
・ピンポイントの人材の採用になるため、大量の採用は難しい
・営業系・事務職系やエンジニアに候補者が偏りやすい

デメリットもありますが、総じて企業側にメリットの多い事業だということができます

総括

同じ人材ビジネス業である人材派遣業と比較して、参入のハードルが低く、利益構造もシンプルでわかりやすいため、とても魅力的な業界なのではないでしょうか。
また、高齢化が進み中高年層の転職の件数も増えていく中で、人材紹介業の一形態である「再就職支援型」の果たす役割が大きくなっていく時代がくることを勘案すれば、社会的にも貢献度の高い業態であるといえるのではないでしょうか。

あわせて読みたい

  • 人材紹介業の市場規模についてはこちらをご覧ください。
職業紹介業(人材紹介業)の市場規模と今後

 
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人材紹介の営業の仕事とは?コツやノウハウを解説します

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参考サイト

よくわかる講座 : 人材紹介のメリット – 『日本の人事部』

転職エージェントの仕組みと手数料|転職エージェントの裏事情を語る

人材紹介会社とは~種類・メリット・選び方・活用フロー~|ユーザーズガイド|人材バンクネット

人材紹介会社の報酬はどこから?利益を出すための仕組み|キャリアパーク[転職]

エージェント紹介.jp|社長ブログ 人材コンサルタント25年史| 「営業利益率85%の会社と赤字の会社」

手数料について 第9回 | 職業・雇用関係情報等 | 一般財団法人 日本職業協会

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